最初に出会ったのは何時だっただろうか。
だが、今となっては関係ない。
大切なのは、俺はあいつに出会えたということ。
また、会おう
〜1st story from Gaara's view point〜
「君はだれ?どこから来たの?」
あいつに出会ったのは、俺がまだ幼い頃。
まだ、夜叉丸が俺を憎んでいた事など知らなかった時だ。
誰にも相手にされず、寂しくなると何時も訪れた屋根の上。
そこに女がいた。見たこともない、パジャマ姿の女。
見かけからして夜叉丸よりも若く、でも小さかった俺より十は上だった。
「どこから来たんだろうねぇ。」
俺を見ても怖がらずに接してきた女に興味を持ち、隣へ座り込んだ。
女は嫌な顔をするどころか、微笑んで歓迎してくれた。
「君はだれ?」
「。」
もう一度問えば、名前が返ってきた。
「あなたは?」
「・・・我愛羅。」
まさか、名前を聞き返されるとは思ってなくて。
でも、今まで友好的に接せられたこともなかったから、照れた。
「我愛羅・・・格好良い名前だね。」
また微笑まれて、俺は戸惑った。
どうして、こんなにも優しくしてくれるのか不思議に思った。
それから、次の日も次の日も・・・
が消える日までの1週間、毎晩現れた彼女と幸せな時間を過ごした。
『母親がいたらこんなものだろうか』と感じさせてくれた。
「ねぇ、。どうして、夜にしか会えないの?」
「どうしてだろうねぇ。」
初めて会った日と同じように答えられる。
いつでも会えたらいいのに、と言葉を漏らすと何時もの優しい笑顔が俺を見つめる。
「実はね、我愛羅。今晩が最後かもしれない。」
「え?」
「今晩が終われば、しばらく会えない気がするんだ。」
「な、なんで?」
せっかく仲良くなったのに。
が母のように自分だけを置いていくかのように思えて、寂しかった。
「大丈夫。また、会える。そんな気がする。」
頭を撫でられる事によって、眠気が襲ってきて眠りについてしまった。
目を覚ませば、もう手遅れで。
の姿はもう無かった。
俺が自分の存在意義を確かめる為に生きる道を選んだのは
と別れて二晩経った時だった。
-back stage-
我:なんだ、この出来損ないは。
管:ぐっ。そ、それは私に文才がないだけです。
我:俺はこんな喋り方だったか。
管:そ、それは私が君のことを良く知らないからです。
我:・・・もう書くな。
管:まだ書きます。
我:・・・・・・
管:連載を書きたいんです、この話をベースとしたのを。
2005.09.15
ブラウザでお戻りくださいませ