闇に囚われていたのは 私の体か心か

私を捉えていたのは 闇の分身か己自身か



唄に残す想い


〜nice to meet you all!〜


 「はじめまして、です。」


大蛇丸様の所では無地の白色の着物しか着ていなかった私にとっては。
やはり、久々に色が変わるだけで、気分が爽快になる。


青空色の中に大きい真っ赤な花が散りばめられた着物を身にまとい。
早速、木の葉の人々への挨拶が始まる。


 「さんね。あたし、春野サクラ。気軽にサクラって呼んでね。」

 「そうだよ、。何か困ったことがあったら、何時でも言ってね。」

 「何分からねー事言ってんだ?あ、こいつは、いの。んで俺はうずまきナルトな!」

 「ちょっと!何あんた勝手に人の自己紹介しちゃってんのよ!」

 「別にいいじぇねーか。」

 「よくないわ!」


いのに圧倒されて、タジタジなナルトを助けた方が良いのかどうか。
純粋に判断がつけられない。
そんな私に気づいたのか、隣でネジが口を開いた。


 「気にするな、。これは何時もの事だ。」

 「そんな言い方ないじゃない!大体、何時もの事はどっちかっつーとサクラとでしょ!」

 「ちょっと、いの?なんで、そこであたしが出てくんのよ!」

 「何時だってナルトと喧嘩してるじゃない。」


今度はいのとサクラが怒鳴りあいを始める。
きっと、こっちの喧嘩の方が日常茶飯事なんだろう。
すると、今度はネジではない、他の誰かが口を開く。


 「あー、もうあの馬鹿は放っておいても構わねーから。」

 「シカマル!それ、大声で言っちゃ聞こえるってばよ!」

 「お前の声の方がでかいんだよ、ナルト。なぁ、赤丸?」

 「アンアン!」

 「キバ!お前、俺をおちょくってんのか!」


・・・木の葉の里の者って、気が短い人が多いのかな。
さっきから、怒鳴りあいしか聞いていないような?


 「あー、うるせぇ。お前、名前は?」


けだるそうにしゃべる少年に急に話しかけられて、少し驚いた。
友好的にならなければ、と心がけながら話す。


 「です。よろしく。」

 「、か。俺は奈良シカマル。」

 「俺、俺!俺は、キバっていうんだ。んで、こいつが赤丸!」

 「アンアン。」

 「ふふ。よろしく。シカマル、キバ、赤丸。」


キバがシカマルを、赤丸がキバを『よろしく』という言葉を妨げたのは故意だったのか。
偶然かも分からないけど、そうだったら面白いと自然と笑みがこぼれる。


・・・あれ、笑っちゃいけなかったかな。
いがみ合いをしてた女の子達も全員私を見て固まってる。
不安になった私は、思わず問いただしてみた。
すると、突然サクラといのの2人から飛びつかれた。


 「「、可愛い!!」」


突然抱きついてきた2人を受け止めるのが精一杯で、言葉の意味を細かく理解できない。
結局、何が言いたいんだろう?
しかし、新たに近寄ってきた人物によって、追求することが不可能となった。


 「皆さん、こんな所で何をやっているんです?」

 「リー。お前こそ、テンテンと何をやっている。」

 「君を呼びに来たんですよ。」

 「任務よ。」


任務はスリーマンセルでの行動、か。
初めて木の葉の里に来て知った人物が出かけてしまうのは、かなり心細い。
・・・といっても、仕事だから仕方ないのだろうけど。
て、ちょっと待てよ。私、ネジの家への帰り方分からないんだけど。


 「ネジ、お仕事?いつ帰ってくるの?」

 「さぁな。任務の内容にもよる。」


困った。どうやって、一人で帰ればいいんだ?
勝手に一人で心配していると、また一人女の子が近づいてきた。


 「お、ヒナタじゃねーか!」

 「ナ、ナルト君。こんにちは。」


極度の恥かしがりやなのか、さっきから私と目があっては、そらされている。
悪意があってやっているわけではないと分かるのは、彼女の頬が赤いから。
だけど、そんな彼女にネジは何故いるのかを問いただした。


 「あ、あの。ネジ君が任務でいなくなるなら、私が相手をしろって、火影様が。」


相手、というのは確実に私のことだろう。
とりあえず、安心した。
これで迷子になる心配はなくなったのだから。


そんなわけで、ネジもここにいる理由がなくなったからか、任務へ出かけていった。
出会ったばかりのリーとテンテンに手を振り、私は改めて女の子に自己紹介する。


 「。よろしく。」

 「お前・・・さっきの自己紹介の時よりも、短くなってねぇか?」

 「細かいことは気にしないの、シカマル。」

 「あ、わ、私は日向ヒナタです。よろしく・・・」

 「日向・・・ネジの親戚?」

 「正確には、あいつがヒナタの親戚、て感じだけどな。」

 「どういうこと、キバ?」

 「ヒナタは本家、ネジは分家てことだ。」

 「シカマル、それって説明になってない気がするってばよ。」

 「あ〜。私、理解できたから、いいんじゃない?」

 「・・・も結構大まかな人物なんだな。」



結局、その日は皆と遊んでからヒナタの家へ泊まらせてもらった。




next



-back stage-
ネジ「俺との長編のはずじゃなかったか。」
管「まぁ、周りの人間との馴れ初めも必要でしょ。」
ネジ「それは、そうだが・・・」
管「なに、あんたってば様を友達なしの独りぼっちにさせる気!?」
ネジ「そんな事は言ってない!ところで、この話に『うちはサスケ』はでてくるのか?」
管「出てこんよ。ややこしくなるっしょ、原作と。」
ネジ「(ホッ)そうか。」
管「あー。さては、『うちはサスケにが捕られる!』とか思った?」
ネジ「なっ!?そ、そんなこと・・・!!もう、次いくぞ、次!」

2005.09.08

ブラウザでお戻りくださいませ。