ナルトは最近サスケ、サスケって里を抜けた人の事しか口にしてない。
もっと私を見て欲しいと願う私にとっては、寂しいこと。
「ナルト、今日空いてる?」
「あー・・・今日は無理だってばよ。」
『今日は』じゃなくて『今日も』でしょう?
「そっか。じゃあ、またね。」
それでも頑張って笑ってあげる私ってば、可愛いよね。
だけど、忍でも何でもない私は、それぐらいしかできない。
好きな人には迷惑かけたくない気持ちの為だけに自分の気持ちを押しつぶした。
「悪いな、今度ラーメン奢ってやるからよ!」
太陽のような笑みをされちゃあ、ラーメンが嫌だなんて言えないよ。
ナルトのせいで、私、何キロ太ったと思ってるの?
「いい加減、気づいて欲しいなぁ。」
私がどれだけ我慢してるか。
私がどれだけ会いたいのか。
私がどれだけ愛してるのか。
「気づいて欲しいんだけどなぁ。」
私が貴方の背中を追うことができないことを。
私が貴方の背中が遠ざかるのを見届けることしかできないことを。
私が貴方の背中を見て寂しく感じることを。
でもね、最近気づいたのよ?
ナルトが里にいる時は、何時も私の傍にいたってことを。
会いたくなったら、異性と喋っていれば良いだけ。
会いたくなったら、異性に微笑みかければ良いだけ。
会いたくなったら、異性と二人きりになれば良いだけ。
だから、今日も私は男友達を見つけては、声をかける。
五分もしないうちに、ほら。
ナルトの元気に走る音が聞こえてきた。
「!一緒にラーメン食いに行くってばよ!」
汗だくになって駆け寄ってくれる彼に『ラーメンは嫌』だなんて言えない。
ここはお互い様じゃないかと、私がちょっと大人になれば良いだけ。
「行く!」
こっちも負けないくらいに元気に笑えば、ナルトは照れくさそうに頬をかいた。
今日も私はナルトを追いかける必要はなかった。
遠すぎる、でも近い
-back stage-
管:ナルト夢ー!
ナ:っていうか、これ夢じゃねーよ!
管:なんで?
ナ:なんで、って甘くねーもん!夢は甘いんだろ!?
管:そんな事、決まってないのよ、がきんちょ。
ナ:お前・・・むかつくってばよ!こうなったら、忍法!
管:私がアンタを二度と書かなくて良いなら、お好きにどーぞ。
ナ:ぐっ。
2005.11.22
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