広い一室の端に置かれているダブルベッド。
使用者には必ずしも相応しいとは思えない、白で物が統一されている。


 「おい」


そのベッドを毎日使っている知盛が声をかける。
今は、違う人物に奪われていた。


 「聞こえないのか、


いつも名を呼ばないというのに、こういう時だけ知盛は平気で名を口にする。
しかし、それでも布団に包まっているは目覚めなかった。


だが、知盛も諦めるわけではない。
彼は今、眠りたいのだ。
フローリングやソファで寝ることも可能ではあるが、体が痛くなる。
それを防ぐ為のベッドである。


ベッドに上がると、から布団を剥ぎ取る。
すると、その体は、ころころと中心部から端へと転がっていった。

壁にぶつかって止まるだろうと思っていた知盛は、次に聞こえた落下の音に驚く。
は、ベッドと壁の間にある小さな隙間へと落ちていた。


 「さすがに起きたか?」


だとすれば、喧しくなりそうだ。
心構えてみるが、何の動きも無い。
まだ眠っているようだった。


 「可笑しな女だな」


特に気にすることもなく、知盛は就寝についた。




昼寝




彼が起きる頃には、からの報復として顔に落書きされていたことは、また別の話である。













-back stage-

管理:極端に短いんですけど、絶対に知盛はこういう時、放っておくと思って書いた。
知盛:たんに書きたかっただけか。
管理:それ以外にどんな理由がある。ちなみに、ヒロインは望美でも可能です。
知盛:くっ・・・だとすれば、将臣も大変だな。こんな幼馴染をもって。
管理:人のことは言えないでしょうが。
知盛:俺は起きなければならない時は起きる。
管理:どうせ、戦場に出る前とかだけじゃないの?
知盛:ほお。俺にそんな口をきいていいのか?隙間に落ちても起きなかったのは、お前の体験話だろう。
管理:!?どこから、そんな要らない情報を手に入れたー!!

2007.08.31

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