St. Valentine's Day with Toshiro

「今日も仕事ばっかで、つまらないですね。」

「毎日が仕事で幸せだと思え。」

「確かに。虚退治ばっかじゃ、疲れます。」

「そういう意味じゃないだろ。」

「すみません。こんな捻くれた性格で。」

「それも関係ないだろ。」

「どうしても現実から目を背けたくて。」

「・・・・・・そういや、今日は何日だ？」

「14日ですね。書類の期限は大丈夫のはずですよ。」

「そうか・・・」

「どうかしました？浮かれない顔で。」

「いや。別に。」

「・・・・・・」

「その・・・今日、やけに乱菊が煩かったな。」

「ああ。何か騒いでましたっけ。」

「バ、バレンタインていう日だからな。」

「・・・私達、もうちょっと素直になった方が良いんですかね。」

「そうかもな。」

大人しくチョコを渡します。


St. Valentine's Day with Ichigo

「学校で渡すのが危険だと承知で、持って来たよ。」

「いきなり顔を合わせてそれを言われてもな。」

「何よ、いくら一護でもバレンタインは知ってるでしょ？」

「俺には関係ねぇ話だと思ったんだが。」

「今年からは、関係大有りよ。私がいるから。」

「・・・お前、よくそんな台詞言えるな。」

「人事かのように流さないでくれる？」

「悪い。で、チョコは持ってるんだろ？」

「持ってるよ。欲しい？」

「俺に渡すために持ってきたんじゃねぇのか。」

「もっちろん。だけど、感謝の気持ちを述べて欲しいなぁと思って。」

「感謝する、する。ありがとよ。」

「うん。じゃあ、お口を大きく開けて？」

「いや、一人で食べれるから。」

「照れなくていいの。ほら、アーン。」

「絶対に開けねっ・・・」

「開けちゃったねぇ。お味はどう？」

「う、上手い。（アホか、俺は）」

先生が見つける前に全部食べてね？


St. Valentine's Day with Hanataro

「バレンタインなんてイベント、なんでこの世界でも通用するんだか。」

「皆さん、行事が好きですからね。」

「ただ騒ぎたいだけでしょ、皆は。」

「でも、楽しくないですか？」

「花太郎は楽しいと思ってるわけ？」

「はい。とても、楽しいですよ。」

「そうかなぁ。私は、あまり好きにはなれない。」

「す、すみません。こんな事に付きあわせて・・・」

「え？ああ、それとこれとは別よ。気にしないで。」

「そうですか？でも、迷惑でしたよね。僕、考え無しで。」

「だから！花太郎と一緒にいる事は楽しいと思ってるわよ。」

「本当ですか！？良かった・・・」

「あ！花太郎のせいで、失敗しちゃったじゃない。」

「えぇ！？ご、ごめんなさい！ごめんなさい！」

「別にいいよ。食べるの花太郎だし。」

「・・・へ？」

「文字失敗しちゃったけど、味は悪くないから。」

「僕の為にチョコを・・・ありがとうございます。」

こんな事してる私も、結局は乙女だね。


St.Valentine's Day with Uryu

「チョコをどうか受け取ってくださいませ。」

「やけに可愛い子ぶってて、怖いな。」

「ひどいなぁ、頑張って作ったのに。」

「努力は認めるよ。だけど、気に食わない。」

「何が？」

「先ずこのラッピングのセンス。」

「（うわぁ。始まったよ、これ）」

「リボンの結びがちゃんとなってないし、そもそも色が包装紙と合わない。」

「（そんな事より味の方を気にして欲しいなぁ）」

「それに包むのももうちょっと綺麗にしておいた方が良い。」

「チョコの味だけは保障できるよ。」

「当たり前だ。自分で試食しないで渡すなんて馬鹿な事はしないだろう。」

「（あ、なんかムカついてきた）」

「しかし、これはまた見てくれが悪いね。」

「ああ、そうですか。だったら、食べるな！」

「へ？何をそんなにカリカリしてるんだい？」

「だぁー！素直に意見を述べすぎなんだよ、雨竜は！」

「？？？」

ちょっとは乙女心ってのを分かって欲しい。


St. Valentine's Day with Kenpati

「剣八、ハッピーバレンタイン！」

「菓子か。甘いのはあまり好きじゃねぇ。」

「そんな基本的な事分かってるわよ。お酒チョコです。」

「ほぉ、そうか。何入れたんだ？」

「・・・何入れたっけ？」

「作ったんなら、覚えとけ。」

「仕方ないでしょ、お酒に詳しいわけじゃないんだから。」

「て、ことは何か？調理方法も見ずに作ったのか？」

「うん。チョコにお酒混ぜるだけでしょ？」

「（なんとなく違う気もするが）まぁ、そうだな。」

「だったら、大丈夫だよ。食べてみて？」

「うっ。（酒くせぇ。入れすぎだろ、こりゃ）」

「どんな感じ？」

「おい、テメェは試食してねぇのか。」

「だって、アルコール苦手だもん。」

「食べれるかも分からねぇ代物を俺に食わせるな。」

「えぇー。せっかく作ったのに。」

「先ずは、一角にでも味見させとけ。」

そうだね、一角以外に引き受けてくれる人はいないよね。


St. Valentine's Day with Kisuke

「今日はバレンタインっスねぇ。」

「そうだね。それがどうかした？」

「・・・ちょっと、つれないじゃないですか。」

「ああ。チョコなんて用意してないわよ。」

「そ、そんな！せっかくのバレンタインも意味がないじゃないですか。」

「大げさに反応しても無駄よ。チョコは出てこない。」

「・・・本当に持ってないんですね。」

「作るにも買うにも忙しくてね。」

「いや、貴女の場合は面倒だったんでしょ？」

「分かってるなら、最初から聞かない。」

「分かってても、期待はするもんスよ。」

「可哀相な人だね。」

「可哀相な人にさせてるのは、何処の誰ですか。」

「それ以上何か言うなら、帰る。」

「ああ、待ってください。せめて、これを。」

「チョコ？なんでアンタから？」

「日本じゃ女の人が贈りますけど、欧米じゃ関係ありませんから。」

「ふーん。ま、ありがたく受け取っておくわ。」

「（素直に喜べば良いのに。）」

私の事を分かってくれるから、できる言動なんだよ。


St. Valentine's Day with Zyusiro

「いやぁ、今日は、『あれ』だな。」

「『あれ』・・・ですか？」

「そう！『あれ』だよ、『あれ』。」

「うーん。今日は、隊長の定期健診でもないし、薬を取りに行く日でもないし。」

「そういう日常的な事じゃないんだ。」

「こういう事が日常的だとは違うと言いたいんですが。」

「ほら、現世でイベントやってるだろ？」

「・・・『バレンタイン』ですか？」

「それだよ！もちろん、君もやってるよね？」

「一応。用意はしてますけど、仕事の後にでもと思って・・・」

「今、くれ。」

「渡したって、荷物になるだけですよ？」

「ならないさ。今、食べちゃうから。」

「そうですか。では、どうぞ。」

「・・・・・・栄養剤？」

「甘い物の取りすぎはいけないと、この間、卯ノ花隊長に注意されました。」

「そ、そうか。ありがとう。」

「どういたしまして。」

体に悪い事はさせたくないけど、バレンタインはしたかったんだ。


St. Valentine's Day with Ikkaku

「一角、チョコあげる。」

「お、おお・・・」

「何。その嫌そうな顔？」

「まさかお前からもらうとは思ってなかったというか・・・」

「へぇ。私の手作りは受け取れないと？」

「もらわねぇとは言ってねぇだろ。」

「そういう風に聞こえたのよ。」

「悪かったな。・・・てか、絶対これは嫌がらせだろ。」

「チョコボールは嫌がらせじゃない。」

「弓親とか副隊長とかに言われたんじゃねぇのか？」

「違うってば！その・・・ハートが上手く作れなくて・・・」

「丸めてしまえば問題ない、か。」

「一角のは、まだマシな形なんだからね。」

「若干、卵の形になってるけどな。」

「ああ。それは、卵のパック使ったから。」

「・・・型はどうした、型は。」

「無いから、ハートが作れなかったんだよ。」

「普通にチョコ板にでもしとけよ。」

それだと市販のチョコと変わらないじゃない。


St. Valentine's Day with Yumichika

「ふわぁ・・・弓親、チョコがいっぱい・・・」

「そりゃあ、ね。美しい僕を放っておく人はいないよ。」

「ふーん。皆、変人だとは思ってないんだ。」

「失敬な。そういう君こそ、僕にくれるんだろう？」

「用意してるよ。義理だけど。」

「ふふ。そんな、恥かしがらなくても良いのに。」

「（弓親がこういう性格してるから、言いにくいだけなんだけど）」

「僕だって忙しいんだ。早くしないと行っちゃうよ？」

「あ、ごめん。無理に引き止めて。」

「構わないよ。君からのチョコが一番欲しかったからね。」

「そう、ですか・・・」

「さすが僕の好みを知ってるだけあるな。」

「あれ？急いでるんじゃなかったわけ？」

「まだ時間はあるから、大丈夫。」

「（はめられた！！）」

「うーん。美味しいけど、何かが足りないかも。」

「・・・何が足りないの？」

「君からの愛情。」

そんな気障な台詞を吐ける貴方はすごいと思う。


St. Valentine's Day with Tatsuki(male)

「有沢たつきさん、僕にチョコをくれる約束でしたよね？」

「・・・あ、忘れてた。」

「忘れないで下さいよ、一週間前の約束を。」

「あんな卑怯な賭けに素直に従うか。」

「でも、賭けは賭け。やったからには、責任とって下さい。」

「本当に悪いけど、今持ってないんだよ。」

「仕方ないですね。放課後、買いに行きましょう。」

「は？一緒に行く必要なんて、ないだろ。」

「ありますよ。僕に渡すチョコですから。」

「明日、渡すからさ。それで、勘弁して。」

「バレンタインは今日ですよ？」

「分かってるって。でも、今日は部活あるし遅くなるから。」

「帰りの心配してるなら、送りますよ？」

「それは心配してないけど。」

「でしょうね。逆にたつきさんに守られそうです。」

「とにかく明日！明日にしてくれ。」

「分かりました。では、デートは明日って事で。」

「・・・へ？」

明日の為に財布を膨らませとこう。


St. Valentine's Day with Yoruichi(male)

「お主、バレンタインというものを知っておるか？」

「現世でのイベントですね。それが何か？」

「儂からも受け取ってはくれないか。」

「夜一さんもチョコを用意したんですか？」

「意外そうじゃのう。そんなに可笑しいか？」

「こんな面倒な物に便乗しないかと。」

「儂の愛をこれで表せるなら、気軽だと思ってな。」

「ありがとうございます。でも、夜一さん？」

「何じゃ？」

「貴女は、二つ間違ってますよ。」

「二つ・・・一つは、手作りにしろとでも言うんだろう。」

「正解です。もっとも、危険そうなのでしなくて良いですが。」

「そんなに儂の手料理が不安か。え"？」

「怒らないで下さいよ、誰だって自分の命が大事です。」

「口が減らぬな、お主。で、もう一つは？」

「・・・なんだか言う気が失せました。」

「益々、喜助に似てきてる気がするのう。」

「それは、褒め言葉として受け止めますよ。」

もう一つは、誰からもチョコは貰っていないんですよ。


St.Valentine's Day with Soifon(male)

「やる。」

「あ、チョコですか？ありがとうございます。」

「しまわずに食せ。」

「今ですか？」

「今だ。」

「・・・すごいですね、手作りですか？」

「まぁ、そうだ。」

「すごく美味しいですよ。砕蜂さん、料理お上手です。」

「そ、そうか。口にあったなら、よかった。」

「料理するのは好きなんですか？」

「好きというより、夜一様の食べっぷりが原因だな。」

「ああ。自然と料理をするようになった、と。」

「そういうことだ。」

「なんだ、僕の為にがんばったわけじゃないんだ。」

「ん？どうした？やはり口に合わなかったのか？」

「いいえ。この手作り、僕にだけ贈りました？」

「あと夜一様に贈っただけだ。」

「まだ夜一さんには勝てない・・・か。」

何時になったら、あの人を超えられるんだろう。


St. Valentine's Day with Momo(male)

「桃、桃〜。チョコちょうだい。」

「え、欲しかった？」

「！！欲しいに決まってるだろ。」

「あー、ごめんね。さっき全部チョコを渡しちゃった。」

「なにぃぃ！？俺のチョコは！？」

「えと、なくなっちゃった。」

「そ、そんな・・・絶対、桃からもらえると思ったのに。」

「・・・ごめんね？」

「いいよ、俺も欲しいて最初に言っておけば良かったんだし。」

「そうでなくて。今の、嘘だよ。」

「そうか、嘘か・・・・・・へ？嘘ってことは・・・」

「ちゃんとあるよ、チョコ。」

「よっしゃー！チョコー！」

「今は持ってないから、後で渡すね。」

「ああ！仕事終わったら、迎えに行く！」

「分かった。・・・あ、ちなみに。」

「？？何？」

「手作りなのは、一つだけなんだからね。」

その一言は、自惚れてもいいんだな？


St. Valentine's Day with Kotetsu Sisters(male)

「あ！いたよ、姉さん！目標に向かって走る！」

「えぇ！？ちょ、清音、待って。」

「（なんか騒音が近づいてきてる・・・避けるか）」

「チョコ受け取ってくださぁ・・・はわっ！？」

「ん？誰かと思ったら、清音か。派手にこけたな。」

「貴方が、避けなければこけませんでした！」

「清音。大丈夫？」

「ああ、勇音。お前も大変だよな、こんな妹もって。」

「い、いえ。妹がご迷惑をかけてすみませんでした。」

「ちょっと姉さん！そんな事よりチョコを渡さなきゃ。」

「チョコ・・・（それだけの為に俺は体当たりを受けそうになったのか）」

「現世では、バレンタインって日なんですよ。どうぞ！」

「そうだったな。ま、あとで食べるわ。」

「では、私は仕事に戻ります。また、あとで！」

「・・・慌しいな、あいつは。」

「す、すみません。」

「勇音が謝る必要なんて無いだろ。で、勇音のチョコは？」

「あ、はい。ど、どうぞ。」

とりあえずチョコは受け取ったから、また静かになるはず・・・だよな？


St. Valentine's Day with Yachiru&Orihime(male)

「ハッピーバレンタイン！」

「バレンタイン！」

「二人とも・・・やけに元気だな。」

「今日は、バレンタインだよ！」

「それはさっきも聞いたから、叫ぶな。」

「あたし達でね、チョコを用意したんだ。」

「・・・織姫。それ、何？」

「チョコだよ？」

「（体を壊しそうに見えるのは、俺の気のせいか？）」

「あ、ずるい！チョコはあたしが渡すの！」

「どっちでも良いけど（外見も味も変わらなさそうだし）」

「重要だよ、あたしの方が大好きなんだから！はい、どーぞ。」

「ありがと・・・て、あぁ！？」

「あれー。犬が奪っちゃったね。」

「何ぼさっとしてるの！追いかけるよ、ボイン！」

「（『ボイン』？）う、うん。」

「またあとで渡すから待っててよー！」

「おー。（何とか食べなくて済んだな）」

さぁて、今のうちに胃薬でも飲んでおくか。

St. Valentine's Day with Rukia(male)

「腹減ったぁ・・・あ、ルキア。」

「き、奇遇だな。元気がなさそうだが、どうかしたのか？」

「ちょうど良いや。今から食堂寄ろうぜ。」

「へ？『今から』って。もう昼休みは終わるぞ。」

「いいじゃん、別に。怒られるわけでもなし。」

「怒られるに決まっているだろう！」

「ルキアが一緒なら、平気かもしれねぇだろ？」

「そんなわけあるか！私もしがない隊員だ！」

「お前なら、朽木隊長も浮竹隊長も黙らせれるって。」

「・・・その根拠は、一体何処からくる？」

「ルキアが可愛くて仕方がないだろう所から。」

「な！？わ、私は可愛いなど・・・」

「自覚はしてなくても、かなり可愛がられてると思うぞ？」

「・・・貴様は、私の事をどう思ってるのだ？」

「そうだな。少なくとも、俺の飢えを解消する物を持ってる事は確かだな。」

「私の問いに答えなければ、渡さぬぞ。」

「ということは、チョコ持ってるんだ？」

「（しまった！）」

結局、食堂でチョコを食べさせてもらった。


St. Valentine's Day with Nanao(male)

「ええと。あの・・・」

「なに？」

「こ、これ。バレンタインという日らしいので。」

「俺にくれるの？」

「ああああくまでも、仕事仲間であるから、渡すだけです！」

「言ってる事は分かるけど、顔赤いぞ。」

「そ、そんな事言ってからかわないで下さい！」

「（本当の事言っただけなんだけど）」

「ですので、京楽隊長のように勘違いなどしないで下さいね。」

「・・・隊長に何かされたのか？」

「今回は、抱きつくのを許してしまいました。」

「そう。よっぽど不意打ちだったんだな。」

「当たり前です。来るのが分かっていたら、避けてました。」

「後で、俺からも成敗させてもらうよ。」

「え？い、いいですよ、そんな事しなくても。」

「チョコもらったお礼に、てことで。」

「はぁ・・・ですが、仕事に支障はでないようにでお願いします。」

「了解。」

俺の好きな女に抱きついた隊長をどう懲らしめようか。



とりあえず、ここまで。
ブラウザでお戻り下さいませ