風邪?

- 剣八 -


「やわな体で、よく死神やってるな」

「剣八が異常なだけだと思う」

「まだ風邪ひいてるってわけじゃねえだろ?」

「そうだけど、なり始めも辛いものよ」

「ハッ、気が弱ぇからだろうが」

「そうね、剣八には無い繊細さを持ってるから、私」

「・・・風邪ってのは、性格も変わるもんか?」

「さあね。剣八が優しく接してくれないせいでしょ」

「俺が優しいってのも不気味だな」

「違う意味で、鳥肌が立つわ」

「分かってんなら、早く治しとけよ」


風邪?

- ルキア -


「おい、足元がふらついてるぞ」

「そうか?俺としては、真っ直ぐ歩いてるんだが」

「貴様の脳は、平衡感覚まで可笑しくなったのか」

「そうか、それでさっきからルキアにぶつかるのか」

「全く・・・今日は本当に万全の体調なのか?」

「そうだと思ったんだが・・・違うみたいだ」

「風邪か?それなら、さっさと帰って寝た方がいい」

「そうしたいが、今日は一人でいたくない気分だ」

「もしかしなくとも、私に看病しろと?」

「そうしてくれたら、ありがたいと」

「・・・早く帰るぞ。貴様が倒れたら私が困る」

「ありがとな、ルキア」


風邪?

- ピオニー -


「どうした、元気無さそうだな?」

「無いに決まってるでしょ、風邪ひいたっぽいんだから」

「風邪?そりゃ大変だ、ちゃんと暖かくして寝ろよ」

「・・・貴方が親切だと、不気味だわ」

「俺だって、人の子だぞ。気遣う心は持っている」

「何か裏がありそうで嫌だけどね」

「失礼だな。確かによこしまな気持ちはあるが、決して」

「あるのね?それは、一体なんだったのかしら?」

「い、いや、その・・・なんというか・・・」

「怒らないから、言いなさい」

「俺と運動して汗をかこうって思っただけだ」

「・・・やっぱり、そっちの方向にいくのね」


風邪?

- 晶 -


「ダラダラするなら、違うところでしてくれない?」

「仕方ねえだろ、ダルいんだから」

「それ、答えになってない」

「だけど、動きたくない気分なんだ」

「珍しいわね、貴方が弱ってるなんて」

「んー、何でだろうな」

「どれどれ・・・貴方、熱があるわよ」

「へ?そうなの?そりゃダルいわけだ」

「もしかして、今の今まで分からなかったの?」

「風邪って、あまりひかねえから、気づけねえんだ」

「それ以前の問題だと思うわ」


風邪?

- ロロ -


「ロロー、喉がイガイガする・・・」

「風邪じゃないの。僕にうつさないでよ」

「冷たいな、相変わらず。もう少し労わって」

「労わる理由がない」

「何さ、ルルが風邪ひいたら絶対黙ってないだろうに」

「当たり前だろう、兄さんの心配をするのは!」

「そこまで態度が極端に違うと、私泣いちゃう」

「そんな神経してるなら、こんな僕に付き合わないでしょ」

「あ、自分でも自覚してたか」

「・・・風邪、ひどくしてあげようか?」