結局、気にしない
あの松本乱菊と付き合っているとなると、周りの反応が変わる。
男は乱菊の抱き心地を聞いてくるし、女はどうせ体が目当てなのだと影で囁く。
失礼なやつらであると同時に、馬鹿なやつらでもある。
胸が大きいからといって、必ずしも幸せであるわけじゃない。
彼女を向かい合って抱きしめようなら、その胸が背中に手を回すのを邪魔する。
彼女に口づけを交わすことも、容易に出来ない。
彼女と体を重ねようとすると、その胸が邪魔で動きにくい。
他にも色々と問題はあるというのに、周りは全く気づかない。
いや、考えようともしてないのか?
「あら、。こんな所で会うなんて、奇遇ね」
おっと、いけない。仕事中にボーっとしてたな。
倉庫の整理なんてしてたら、勝手になるんだろうが。
声を掛けられたから、胸のでかい女に振り向く。
本当に、この胸は俺達の仲を裂くつもりか?
「お前こそ、どうしたんだ?」
「片付け物の追加よ」
乱菊は手に持っている書物をひらひらとなびかせると、床に捨てた。
「乱暴に扱うなよ」
「構わないでしょ、もう散らかってるんだから」
確かに、床には乱菊が落としていった書物以外にもたくさん転がっている。
だけど仕事を増やしてほしくない。
「まだ此処にいれるだろ」
帰ろうと向けられた背に抱きつく。
こいつの胸が邪魔せずに抱きしめられる、限られた位置の一つだ。
腰にまわした左腕をゆっくりと上げ、死覇装を脱がさずに胸の膨らみに触れる。
「こんな所でなんて、嫌よ」
「やるのは良いのか」
「そうね、の仕事が終わってからなら」
「今が良い」
「こんな状態でやってみなさい。後片付けが増えるわ」
そう言われて床を改めて見ると、確かに辛くなりそうだ。
「分かった」
だが、ここで引き下がるわけにはいかない。
「でも、お前が手伝えば問題ないだろ」
帯をするりと解くと、死覇装はいとも簡単に床へ舞い降りた。
これは彼女の胸が大きいことで、唯一好きになれること。
帯だけによって支えられていた服は落ちるしかない。
「これで、外に出れなくなった」
乱菊の答えは、公になった肌を撫でても抵抗しないことから分かった。
-back stage-
乱菊:うーん。
管理:どうかした?
乱菊:の性格、今の所ワンパターンじゃない?
管理:・・・てへ☆
乱菊:それで読者が受け入れるとは思わないんだけど。
管理:ちゃ、ちゃんと『押しに弱い』子との話も浮かんでるよ!
乱菊:言葉って便利ね。嘘も言えるんだから。
管理:(嘘じゃないって!)
2005.09.27
ブラウザでお戻り下さいませ