君と付き合い始めたのは、別に彼のことを好きになったからじゃ無かった。
ただ、たまに来る学校に通っていたら告白されて。
いつの間にかできていた親衛隊に対するカモフラージュに良いかと思って、その思いを受け入れた。
嬉しそうに笑う彼の顔が、私を少し元気付けさせるように思えた。


病弱だなんて設定にしたから、滅多に行かない学校。
「彼氏」ができたって、デートなんてものはしたことが無い。

だけど、気づかないうちに私の太腿を撫でていた君の手を拒むこともしなかった。
そうしたら、会うたびに体を重ねることになっていた。


「・・・はぁっ・・・」


今日も久しぶりの学校。
空き室を利用して、また快楽を得た。

下ろされたパンツを穿き直してから、椅子に座る。
体力には自信があるのに、これに関してはすぐ無気力になってしまう自分が少し嫌だった。


浮かない顔をしているからか、君は心配そうにしてる。
そりゃそうよね、私は「体が弱い」んだから。
自分のせいで倒れたりしたら、困るはず。


適当に受け流して、教室に戻ろうとドアに触れる。


「別れたい?」


唐突な質問に振り向く。
哀しげに微笑んだ君は、机の上に腰を下ろした。


私は、そんなに楽しく無さそうな態度しか表してなかったのか。
それなら、彼のためにも別れてあげた方が良いのかもしれない。
動機だって、別に君が好きで付き合い始めたわけじゃないんだから。


「別れ・・・たくない」


なのに、勝手に出てきた言葉。
身勝手なのは分かってる。
でも、ここで彼と終わりにしたくなかった。


のこと好きだから」


初めての呼び捨て。
初めての笑顔。


今の私は、の存在無しには生きられない。
別れを突きつけられて、彼を失うと考えさせられてから分かった。

今までは気づけなかった、自分の思い。
自然と流れ出た答え。


それで、私は二度目のの嬉しそうな顔を見ることができた。



流れる想い







-back stage-

管理人:カレンさん、結局微エロになってしまう。
カレン:普通に書けないわけ?
管理人:君、思い切り色気担当だから無理。
カレン:努力するとも言わないわけね。
管理人:気分がのったら、書くということで。

2007.03.11

ブラウザでお戻り下さいませ